寺子屋

書評ブログです.

情報通信IT

書評「バグは本当に虫だった-なぜか勇気が湧いてくるパソコン・ネット「100年の夢」ヒストリー91話」増田 義郎

IT関連のミニエピソードがまとめられている.どのエピソードもウィットに富んでおり,この界隈のいたずらっけは今も昔も変わらないなという感じ. つまみ食い感は否めないので,ストーリーとしておもしろさは個々の登場人物の自伝などを読んだ方がよいだろう…

書評:「リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック」Dustin Boswell, Trevor Foucher

コーディング哲学について学ぶことができる本である. 道具としてプログラミングを行っている人にとっては,アルゴリズムが最優先でコーディングに関しては,おざなりになってしまうことが多いと思う.そしてそれを学ぶ機会も少ない.汚いコードは生産性を下…

書評:「Googleの72時間 東日本大震災と情報、インターネット」林 信行,山路 達也

3.11の際にGoogleが果たした役割についてよくまとまっている.というよりも,”Googleの社員”が果たした役割という方が適切だろうか. 本書では,タイトルに72時間とあるように,初動的な対応について述べられている.とにかく,スピードと行動力が凄まじいこ…

書評:「通信の世紀: 情報技術と国家戦略の一五〇年史 」大野 哲弥

通信に関する近現代外交史を俯瞰できる一冊.まず海底ケーブルの話から始まり,本書後半では国内通信事業者(NTTやKDD)の組織的経緯までを解説している. おもしろいのは,前半部の海底ケーブルの敷設権利および使用権を巡る各国の思惑,やり取りなどに関する…