寺子屋

書評ブログです.

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

書評「バグは本当に虫だった-なぜか勇気が湧いてくるパソコン・ネット「100年の夢」ヒストリー91話」増田 義郎

IT関連のミニエピソードがまとめられている.どのエピソードもウィットに富んでおり,この界隈のいたずらっけは今も昔も変わらないなという感じ. つまみ食い感は否めないので,ストーリーとしておもしろさは個々の登場人物の自伝などを読んだ方がよいだろう…

書評:「もうダメかも 死ぬ確率の統計学」Michael Blastland, David Spiegelhalter

人生における様々な場面で,本当に死に至る確率を紹介した一冊. 改めて数字を見ると,人間はドラスティックな死因に対しては過大評価,些細なリスクについては過少評価しがちということがわかる.著者らがまとめた,各種線源から浴びる放射線量一覧やハザー…

書評:「できる人の語彙力が身につく本: 一目置かれる“大人の伝え方”! 」語彙力向上研究会

最近,そもそも語彙という単語を知らない人も世の中には存在していることを知り面を食らった. 多種多様な言い回しを巧みに操って会話を紡ぐ人は好印象である.一方で,明らかに相手が知らない言い回しを多用して,やみくもに混乱させるのもまた御法度である…

書評:「裁判中毒 傍聴歴25年の驚愕秘録」今井 亮一

裁判傍聴マニア,ジャーナリストの著者が,自身が傍聴した裁判で印象に残ったものをまとめている. 素人向けに裁判の仕組みを丁寧に解説しつつ,法廷現場でしか見られない被告,検察,裁判官のやりとりを仔細に綴っている. 著者は興味をもった事件について…

書評:「田中角栄 魂の言葉88」昭和人物研究会

田中角栄の発言やエピソードをまとめた一冊. 見開き1ページにひとつの発言やエピソードがまとめられており,それが88続く. 田中角栄の関連書籍など,どこかで聞いたことのあるような内容も多いが,さらっと読めるので,田中角栄の人となりを簡単に知るには…

書評:「青年の大成」安岡 正篤

本書は,明治生まれの哲学者,思想家である安岡正篤が1963年に日光で行った4日間に渡る講演の内容をまとめたもの. 若い人たちに向けて,精神的自律や自立を通して,正しく自己を確立することの意義を説いている. 「苦労の足りない幸福などあてにはならない…

書評:「宇宙を目指して海を渡る MITで得た学び、NASA転職を決めた理由」小野 雅裕

著者の自伝というよりも,人生論という側面が強い.東大ーMIT-NASAと,とんとん拍子の経歴に見えるかもしれないが当時は悩み壁にぶつかっていたと著者は告白している. 生きがいとはなに?俺の生きる意味は?という問いに答えを持っている著者がうらやまし…